間知ブロック施工no

間知ブロック施工の様子
間知ブロックの施工の様子を流れを追って説明していきます。茨城県発注の道路拡張工事に伴い、間知ブロックによる土留めを施工したのでその工事写真を元にしています。
まず、施工前の様子です。樹木が生い茂り、施工が困難な場所です。
丁張検査の様子です。丁張の高さや位置の確認をしています。丁張は大切なので、役所に立会いに来てもらいます。
現場にゴロゴロ生えていた木の根を抜根していきます。
0.25m3級のバックホウとチェーンソーを駆使して、だいぶ苦労して抜きました。
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ここからいよいよ間知ブロックの床作りです。
掘削をしていきます。細部は人力と併用で平らに仕上げます。
基礎砕石の施工です。
実測値と設計値を全ての検査項目において証拠写真を撮っていきます。一つの現場で写真が2000枚や3000枚は当たり前です。
基礎コンクリートの型枠を施工した写真です。
ホッパーというクレーンで吊れる生コンを運搬できる道具を使用して打設していきます。
ブルーシートを被せて養生している様子です。コンクリートは水分の蒸発・乾燥が御法度なので、こうして水分の逸脱を防ぎます。
出来形写真です。間知ブロックを設置する為に傾斜を設けます。
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いよいよ間知ブロックの設置です。
根石の間知ブロックを並べていきます。
根石部分の間知ブロックの裏側に生コンを打設する為の枠を取付け土を埋め戻して抑えます。
裏込コンクリートの打設です。振動機を用いて入念に締め固めることが重要です。間知ブロックの隙間にコンクリートが行きわたるようにします。
生コンのスランプ試験の様子です。スランプ試験とはコンクリート配合計画書のスランプ値(生コンの固さ)が実際に搬入された生コンにあるのかどうかを確認する試験です。
あと右隣のメーターがついた機械で空気量を図ります。左隣の筒状のものに入った生コンは、試験場にて圧縮して強度を確かめる試験をします。その他にも塩化物含有量試験というものがあり、鉄筋に有害な塩化物の量を図ります。
逐一、出来形の写真は撮ります。ここの間知ブロック関係だけでも300枚程度は撮っていました。整理して成果品として書類にするのは毎度骨が折れます。
道路拡張工事に伴う間知ブロック積みなので、道路を薄層で転圧して仕上げながら積み上げていきます。
後は、積み上げる段数だけこれを繰り返します。道路の路盤構成の深さになると砕石になります。
キチンと積み重ねないと、段数が増えてくると歪みが出てきます。
一番上の段は頭を切って高さを揃えます。
小口止めです。間知ブロックの両端にコンクリートを打設します。
小口止め完成です。案外斜めなのもあり綺麗に打設するのが難しい場所です。コンクリートの内部にある気泡が振動機によって締め固めると浮いてくるのですが、斜めだと枠に当たって抜けにくいのです。かといって振動させ過ぎても骨材である採石が沈んでしまい。強度的に問題が出てきます。
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法長の出来形写真です。
最後に天端コンクリートを打設して終わりです。ここは目隠しフェンスを施工するので柱の場所にはボイド管で穴を開けています。
赤いにょきっとしているのはカーブミラーの足です。
間地ブロック積み工事の写真良くわかりました。擁壁といえばRCの横浜市型ばかりやってきたので、行程写真を見て感動しました。私は大学を含め、建築を始めて39年になりますが、都内を中心に戸建て住宅や低層重量鉄骨ラーメン構造ビルばかりだったので、土木にはうといところがあります。19年現場監督をやり、あと残りは設計企画営業で現在に至っています。年齢的に若い技術者を指導する立場でもありますが、この間地ブロックの役割や、古来の技術の継承であることなど、知る由もないことは残念です。この種の写真を使った技術公開はどんどんやってもらいたいと思います。裏込めコンクリートや、都度の転圧などほんとに美しい工事ですね。白みかげ石の石切り場などもすごいと思いました。間地ブロックの施工角度や、強度などの検索でたまたま御社のHPの深いところまでのめりこんでしまいました。
また、時々おじゃましたいと思います。みなさん頑張ってください。
福田様
弊社のHPを見てくださいまして有難うございます。
とても嬉しく思います。
>>古来の技術の継承
間知ブロック積みは、従来から行われてきた間知石積みを元に開発されたものなんですよね。
コンクリート二次製品である間知ブロックは施工性が良く、経済的です。
でも、個人的には、間知石をノミで弾いて形を見ながら積んでいく間知石積みが情緒あって好きですね。
一つとして同じ形のない自然の石を積み上げていいく姿はまさに職人業です。
残念ながら、近年は需要も少なくなり技術のある職人も減ってきてしまいました。
現在、間知石積みの復旧工事を行っています。
ほぼ、完成に近づいたので施工の様子を含めて掲載したいと考えています。
(現場に常駐しているわけではないので飛び飛びですが)
>>また、時々おじゃましたいと思います。みなさん頑張ってください。
有難うございます。暖かい応援の言葉をいただき大変励みになります。
福田様もお体にお気をつけて、設計企画営業の仕事、後進の育成に頑張ってください。