↑こちらは最新の記事です。
石の名前はあってないようなもので、
本当に色々な名前を勝手に付けられています。
それはそれでいいのですが、
茨城県産の銘石である、
『稲田石』の名前を冠している石があるのです。
いや、間違っても茨城県の稲田で、
採れた石じゃありませんよ。
それでは、
【稲田石採掘元もびっくり!】お墓に使用する新種の石!?新稲田石って何?
をお送りします。
墓石に使用される新種の石!?新稲田石って何?
新聞の折込チラシの墓石の広告。
見てみると『新稲田石』と、
呼ばれている石があります。
『新稲田石!?』
うちの会社は茨城県で稲田石を採掘している会社です。
嫌でも気になりますよね(汗)
この石の正体は、
中国の福建省で採れるG655という石です。
中国稲田とも呼ばれることもあります。
見た目は、稲田石に似ています。
稲田石は白さが特徴なのですが、
G655も中国産の花崗岩にしてはかなり白くなります。
素人目には区別がつかないかもしれません。
ただし、墓石として屋外に使用すると、
1年も経てば稲田石とは明らかに差が出てきます。
G655は全体的に色がくすんできて、
微妙に赤みを帯びてくるんですね。
石は、一つ一つの鉱物の結晶の集まりであり、
その鉱物が石の性質を決定づけます。
日本の花崗岩は、中国産の花崗岩と比較して、
お墓のように屋外で使用するのに向いています。
数年後~数十年後に風化という形で、
はっきりと差が出てきます。
加工の磨き方によっても、
のちのちの劣化の差として表れてきます。
日本では、日本人が丁寧にお墓を磨いて仕上げています。
雑に扱って、早くお墓を加工しようとすると、
石の表面が劣化に弱くなります。
稲田石は我々にとって大切な石であり誇りです。
稲田石は、我々にとって特別で大切な石であり、
誇りでもあります。
昔から採石され様々な建築物にも持ちいれられてきた、
歴史と由緒のある石です。
安易に名前を利用して『新稲田石』
など名乗るのは止めて欲しいです。

左が稲田石、右がG655です。
見た目は、
似ているけど中身の鉱物の構成はだいぶ異なります。
それが、石の面白いところでもあるんですけどね。
大切に、育ててきた『稲田石』のイメージを、
簡単にマネて、奪い取るようなネーミングは、
大抵許せるものではありません。
本当に、こんな安易なネーミングは、
辞めて欲しいものです。
まとめ
稲田石に限らず、日本全国の銘石が、
名前をパクられています。
こういった名前を見かける度に、
悲しくなります。
名前を付けるにしても、
最低限の配慮はしていただき、
オリジナリティのある、
既存の石種に迷惑を掛けないような、
名前にしていただきたいものです。
コメントを残す