石の産地、茨城県真壁では、真壁石という銘石があります。
真壁石には目の細かい「真壁小目」と、目の粗い「真壁中目」があります。
国産墓石としては、けして高い価格ではなく提供ができて、それでいて質が高い。
言い換えると、リーズナブルで扱いやすいのが真壁石の特徴です。
そんな真壁石ですが、「極上の真壁青小目石」という石があると、まことしやかにささやかれています。
この真壁青小目石、一説によると東京で売られる場合には、希少価値がある石として、かなりの高額で取引されるとか?
そんな真壁青小目石の秘密について探ってみたいと思います。
それでは、
真壁青小目石 青ければ青いほど良いと言われるけど、極上の真壁青小目石はどのくらい青いの?
をお送りします。
真壁青小目石ってどんな石?
真壁小目石でも、特に色味が濃く青みの強いものを真壁青小目と呼びます。
一般的に、墓石に利用される石はグレー系の青みを帯びた石が多くなります。
その中でも、目が細かくて色が濃いものほど、好まれる傾向もあり(個人差があります)
より青い、青小目は、ありがたがられるのです。
ただ、真壁青小目は、希少性が高く、更に、目を合わせにくいという欠点があります。
だから、市場に出回る際には、通常の真壁小目石よりも高い価格設定になります。
真壁青小目石の真価は、経年が経った時に始めてわかります。
時を経るにつれ、青みが深く増していきます。
論より証拠、まず、真壁青小目石のお墓の写真を見てみましょう。

上の写真は、10年ぐらいの経年を経た、真壁青小目石のお墓です。
小目特有の石目でありながら、青みが濃く、見る人によれば、真壁石だと気がつかないくらいです。
年月を経るにつれて、なんとも言えない深いツヤがでるのも特徴です。
このお墓、蓮華帰花がついていますが、安心の日本品質です。
石のツヤや経年劣化での風合いの違いは、磨き加工の質によって大きくかわります。
蓮華返花のようなやくもの加工と呼ばれる細工物は、磨ききるのがたいへんなんです。
真壁青小目石は深く色味が増し、進化していく

こちらの真ん中のお墓は、石塔が羽黒糠目石(磨き直したもの)で、外柵が特級の真壁青小目石になります。
建てたばかりは、真壁青小目石はこのような色です。
遠めなのもありますが、先ほどの真壁青小目石のお墓と色合いが違うように感じますね。
徐々に、経年を経て色が濃く、深く、進化していきます。
風化するほど、色合いに深みが増し、真壁青小目石の独特の風合いを醸し出すようになるんですね。
それもまた、楽しみな石種なんです。
外柵に敷石が全て真壁青小目石であるこのお墓は、すばらしい変化をしていくことになります。
羽黒糠目石の石塔や墓誌と合いまってすばらしいお墓になっていくことでしょう。
富山県のお墓の営業マン・宮崎さんのブログからの引用です。
真壁青小目、採石された段階で青い真壁があってほとんど市場に出回らず地元の金持ちのところにまわされると言う話を石材関連部品の営業をしてた人に聞いた事があります。
真壁って経年とともにだんだん青みを帯びて渋い感じになるんですよね。富山県内でも昭和40年代にはけっこう真壁が使われており、本当に青くなってるんです。
さらに表面を触ってみたらツルツルなんです、スベスベです。
当然の事ながらこの頃は表面にワックスなど塗ってはないです、それでも触るとツルツルなんです。昭和50年代には韓国の石が使われていたんですが、触るとザラザラです。
それ故、私は真壁が好きです。
コストパフォーマンス的にも。
関西のように芝石含めても10才ちょっとなら大島や天山も使えますが、富山は墓石本体で40才~120才くらいのお墓を建てるので使えても真壁までです。100才くらいのお墓なら国産は無理です、大物が中々とれないので。(コスト的にも無理)
宮崎さんも真壁青小目石のファンなんですね。
何度かこのブログでも説明していますが、真壁小目石は石英の含有割合が多い石です。
石英は水晶と同じ鉱物であり、石英の割合が多いということは、それだけ硬度が高く、磨くとキレイな艶がでるということなのです。
また、国産墓石全般に言えますが、出来た年代が新しく結晶同士の結びつきが密なピチピチで新鮮な石です。
経年劣化に強いのには理由があるのです。
まとめ
お墓は何十年と家族の礎として存在していくものです。
建てた時がピークでなくて、どんどん味わいを増して良くなっていく真壁青小目石で建てたお墓。
お墓は、ご先祖様を祀る場所であると同時に、家族の絆を深めていく場所でもありますよね。
家族と共に、円熟味を増して、成長していくお墓も味わい深くていいのではないでしょうか?
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